セビリア:異常にでかい大聖堂


コルドバの西、セビリアに移動しました。
セビリアはタブラオと呼ばれるフラメンコ酒場と闘牛が有名な街。



街中には欧州らしく自転車のシェアリングシステムが完備されています。





観光用の馬車もとてもたくさん見かけます。
自転車と馬車。この一見前時代的な組み合わせが21世紀のエコトレンドというのはなんとも皮肉です。



雑誌スタンド。コレはどの国もそう大きくは変わりませんね。



Scuderia Ferrariのスポンサーで最近お馴染みサンタンデール銀行。おお、そうですスペインはフェルナンド・アロンソの国ですからね。



ココにはスペイン最大と呼ばれるセビリア大聖堂がありました。



門をくぐると



また美しい馬車軍団が。




見えてきました。あれが高さ98mのヒラルダの塔。街の象徴ですね。
ヒラルダとは風見という意味で実際一番上の女神っぽいのが回転して、風向きを知らせてくれています。


やはりここも元々はモスクだったのを改造したみたいです。ただ、融合はせずに土地だけ利用した系なので、それほどイスラームの香りはしません。でもこの塔はモスクのミナレット(尖塔)をアラベスク模様のままルネサンス様式のバルコニーとブロンズの女神像をくっつけたものです。これはうまく融合しているんじゃないでしょうか。


ちなみに後で登ることになる塔の内部は珍しく階段ではなく螺旋状の坂道になっています。これは王が馬で上まで行くため、余裕のある設計になっているとのことでした。



こうして清めのオレンジの中庭があるところなど、まだまだイスラムっぽいところも残っています。



このデザインはいかにもイスラーム的です。



では、大聖堂の中へ。



中に入るととにかくすべてが異常にデカイ。このデカさだけで圧倒される建築というのはそうそうありません。そのくらい空間が広く贅沢に作られています。


お仕事モードでDP2の40mmしか持って行かなかったことを今でも後悔しています。ここは28mm以上の広角レンズでないとその空間の広さは表現できないと思います。そのくらいびっくりするような無駄にデカイ空間でした。建設当時も無駄にデカイの作ろうぜ!といって作られたそうなのでその意図はほぼ達成されていると思います。


もちろん細かい装飾もこれ以上ないくらいの精緻さで圧倒されます。

中央礼拝堂にあるこちらは木製の衝立。鉄格子で囲まれていますが、大きさは縦20m、横13mもあります。



礼拝堂主祭壇聖母マリア像。スペインはキリストよりもマリア人気が高いそうです。



なんというか圧倒的にバロッキーです。そもそもセビリアバロック建築発祥の地とされているそうで、納得です。



ステンドグラスも非常に高い位置に付けられています。



コロンブスの棺が置いてあります。担いでいるのは当時の王。
英雄としてかなり、手厚く葬られているんですね。



塔、登ってみました。上には鐘があり、時報的な役割を果たしているそうです。



上からの眺め。



オレンジの庭はこんなに美しかったんですね。
今もスペインの建物には周りを建物が取り囲むようにしてパティオと呼ばれる中庭がありますが、こうしたイスラーム建築からの流れがあるんですね。



こちらは大聖堂側。上はこんなんなっています。



中世の頃の都市設計が現代まで破綻していない例なんでしょうね。先見の明があります。



こちらはロス・ベネラブレス病院のタイル。美しかった。



どこまでも白い壁の続く街。それがスペインが南にあることの証明なのでしょうね。