野生動物医学会 盛岡


 会社員になって、タイに行くというのにいまさらなぜこの学会に行くのか?


発表もここではしないし、行く意味を自問しながら盛岡。だって新幹線で2時間半なんだもの。ヤツは速すぎる。


それはさておき、やっぱり行って良かったなあと感じる瞬間があります。
会社員になろうともこの学会のテーマって興味深いんですよ。人間と動物の関係を考えるという「矛盾」が根っから好きなんだな。


今回は風力発電の風車に希少動物であるオジロワシがぶつかって死亡するバードストライクに関する研究に大注目。
複雑な感情がほとばしって皮肉たっぷりに「よかった」。


環境に良いとされる風力発電。カッコイイし、発電効率も他に比べれば実用段階。
でも希少動物はぶつかって死亡してしまう。でも電気は人間だもの、結構使います。このへんの矛盾でもう、ワクワク。
Co2や放射能の問題もない風力発電は開発も進んで高効率化してきていて通常発電と競えるレベルまで
もうちょいという現状でオジロワシ(を含む鳥類)が死ぬという問題を掘り起こす顕微鏡のような目線。まさに環境問題内の対立構造。
ワクワクしないわけにはいかないよ〜。


「他の発電方式のほうが鳥にとってのリスクは遙かに高いのでは?」
「海外の事例ではどうなっているのか?」「割合はどのくらい?時期は?」疑問はつきない。


というように、動物と人の関係は今後困窮を極める可能性もある環境問題の中でいまだに
倫理的に考える事が可能という「人間の余裕」が残っていて、興味深いなあと再認識。
なので今後も関わっていくだろうと思うのです。