ラムの話


皆様、ラムというと何を思い浮かべますか。


サトウキビから作られるお酒というのが恐らく最も分かりやすい説明かと思います。


もう少し詳しくいうと、さとうきびの絞り汁から作るアグリコールと砂糖を作った後に残る汁(モラセス)から作るインダストリアルの二種類あるのがラムです。ほとんどがインダストリアルと考えて頂いてOKデス。


さて私、タイで長年砂糖を作る商売に携わっていますが、タイではきちんとしたラムを飲める店、皆無といってもいいんじゃないでしょうか。砂糖輸出が世界2位のタイですら、スルーされているお酒ですが、NIHONでは結構これが飲めるお店、増えてきています。非常に奥が深いです。


ウィスキーはマッサンでブームになるもっともっと前から色んな本も出ていましたし、うんちくを語る人は数え切れないほどいたと思います。でもラムに関してはそこまでの盛り上がりは今まで無かったと思います。ウィスキーと同じくらいの奥深さがラムにはあったのに、知られていなかった、そんなお酒がラムです。



ラムのおもしろさ、それは味の幅や製法の幅がウィスキーと比べると大分広いところにあると思います。あと、飲み方もそうですね。
産地はさとうきびが出来るところに限られますが、モラセスがあれば作れます。



カリブ海がメインですが、世界中に産地と銘柄がありますし、ウィスキーと同じで樽の種類や寝かせる年数で味が非常にまろやかになってきます。この年数経ったラム、これがヤバイ良いんです。まずは年数経っているものから行って頂けると、ラムにこんな世界があったんやぁって感じになると思います。



その割にウィスキーのようにお値段もそこまでしませんし、なによりうっすらと薫るさとうきびの匂いが遠く、職場を思い起こさせる事が堪りません。
まあタイで飲んでいたらちょっと、となったかもしれませんが。これは個人的理由。



サトウキビだから甘い、というわけでは無く、甘め、辛め色んな味があります。
こちらはディプロマティコ。甘めです。



そんな中、日本産のラムのクオリティが急上昇しているんです。



これには本当に驚きました。南大東のコルコルなど飲んだことある人も多いと思いますが、アレとは別物といってもいいくらいいい酒に仕上がっているのが、高知県安芸市のセブンシーズラムや沖縄県伊江島のイエ・ラム、滋賀県大津市のナインリーヴズこの辺がNIHONのラムを今引っ張って行っている存在だと思います。これはラム好きが作ったマジなラムっていう感じでどれも完成度が高いです。



おそらくこれだけ良くなってくるとこの後も急速に立ち上がってくる気がしています。


季節はもうすぐ春、土曜の午後はそろそろラムに手を出す季節です。飲み方はストレートでも氷を入れてもなんでもOK。


イイラムでイイゴゴを。