矢切の渡しの立体Y字路
私の尊敬する大山顕さん。有名どころでは団地、工場、ジャンクションだろうか。
今ではメジャーになったとも言える工場夜景も元はと言えば大山さん。
この人ほど今まで見過ごしてきた魅力的なものに名前をつけ、愛でる才能に溢れた人もいないだろう。その全てが的確な仕事なのも憧れが強い。たくさんの全く新しい価値観を生み出し、それをある程度のレベルに仕上げていける人は世界中探してもほとんどいない。きっとみうらじゅんに一番近い存在だと勝手に思っている。
そんな大山さんの最近の仕事の一つに立体Y字路の探求がある。
http://portal.nifty.com/kiji/160826197281_1.htm
どうだろうか。この、なるほど感。仕上げている研究としてはああ、そんなこと?と思うかもしれないが、今まで見過ごしていた価値観である。そこに圧倒的なオリジナリティがある気がする。
私もこの前矢切の渡しに行った時、見つけた。
それも矢切の渡しからほとんどの人は行かないであろう矢切駅まで歩いた時に発見したので、載せたい。
これが矢切の渡しの松戸側。みんな葛飾柴又側のことしか知らないから、この景色を見たときの驚きはだいぶ大きい。隣の東京都葛飾区と比べると度を越した田舎なのである。
男はつらいよでもこのネギ畑の景色は出てきたことはない気がする。
さて、ここからネギ畑を歩いていくこと、かなり急なスイッチバック上り坂がある。
いかがだろうか。なかなかの立体Y字路っぷりがあるのではないだろうか。
ちなみに矢切の渡しから矢切駅までは徒歩30分かかる。遠い。
しかも駅は一瞬だけ地下に線路が入るため、地下ホームというかなり変わった構造になっている。
ちょうど江戸川を渡り、北総台地という北総開発鉄道の北総たる台地に高架のまま突っ込んでいくのが、まさにこの矢切駅なのである。なのでそこだけ地下になっている。
というわけで立体Y字、いろんなところにあるはずなので見かけたら是非愛でて見てほしい。