トカラ皆既日食



今年は世界天文年。世界中の国で天文に関するイベントが予定されております。
そのなかでも必見なのが、7月22日に太陽系規模で行われる皆既日食です。皆既日食は月が太陽を遮って起こるもの。明るかった空が真っ暗になり、太陽が顔を出すときに見られるダイヤモンドリングが光った瞬間の美しさは太陽系規模のこのイベントでしか実現不可能。
しかも今回はその皆既日食を日本国内で見ることが出来ちゃう!しかも継続して太陽が月を隠す長さも長くてコレだけの長さは今世紀には無いらしい。これはいくっきゃねえ。


が、最高に観測条件の良いのは…鹿児島県吐噶喇列島の悪石島など。あの、交通の発達しまくった日本のなかでおそらく民間人が普通にいける島としては最もいきにくい島だと思うんですけど…なぜそこを選ぶ!?>太陽と月。
この観察ツアーを近畿日本ツーリストが募集していてほぼ35万円以上、しかも船が1週間に2回(鹿児島行きか奄美行き)しかないから最低泊数が8日とかすごいことに。しかもテントもしくは体育館にて大多数の人々と共に共同生活(しかも皆既日食以外は船が無いので5、6日島内にて自由時間)というヘヴィーなもの(民宿宿泊プランもあります)。「ミネラルウォーター(ペットボトル500ml.)1日につき5本をお配りいたします。」など、夏場の体育館がどうなるか、ちょっと怖い気もします。
私の知り合いは何名もこの吐噶喇列島に鳥を見に行っているんですけど、みなさん学生で閑散期に行ってます。この期間中当然のごとく各島はスーパー混雑でしょうから、なかなか現実的ではありません。


この他の選択肢としては北硫黄島周辺海域。ここは悪石島を上回る6分30秒の継続時間。硫黄島も5分13秒となかなか。ですが、これらの島への民間人の立ち入りは結構厳しいものがあります。ちなみに海上から見るツアーならば小笠原海運でまもなく募集開始予定です。が、海上そして甲板上からの観察は人数にもよりますが、かなり窮屈でしょう。これもなかなか難しいものがあります。


現実的な所だと中国、奄美大島種子島屋久島などが観測適地となります。この中で屋久島は1週間に10日雨が降るという俗説の影響で避けられ、奄美になんとなく集中する気がします。データを調べてみると、ここ30年間で7月22日の平均降水量は奄美大島の名瀬が9.3mmで日照時間平均が6.8時間、屋久島南の尾之間が8.5mm、8.1時間と屋久島が気象条件では勝っております。というわけで私はトッピーorロケットで速攻いける事などからも屋久島を狙っております。


あとは、交通ですね。これだけは本当にめちゃくちゃなことになる予感がする。ということはこれを避けて中国、というのが実は値段からいっても最善なのかもしれません。中国は大都市上海で見られるのですからね。そんなわけでまだまだどこで見るのか決めかねておりますが、万難を排して駆けつける予定です。