白井屋ホテルのランチ
結構なお値段する白井屋ホテル宿泊ですが、ランチの利用ならそんな心配もご無用。前橋とは思えない非日常の異空間でランチを楽しめます。
サラダとスープ、パンとメイン、ドリンクが付いて2000円程度で、内容と空間を考えると大満足なランチです。
こちら息子が頼んだ上州牛のステーキ。ハーフポーション。
私はチキンソテー。
でも正直、1番気に入ったのはコーヒー。ラテです。これすっごく美味しいです。
いちごのタルト。これは追加しました。
いちご乗っけすぎで最高に美味しいです。
館内にあるアートも楽しい。
元々の白井屋は地方にある目立たない旅館だったようですが、リノベーションを経て、見違えるような空間と価値を得ることが出来ました。
歴史的な建造物の再生だけでなく、ありふれた建築の魔改造というのがこれから来るかもしれません。
白井屋ホテル リノベーションを次のステージへ
前橋に古いホテルをリノベーションしたホテル、白井屋ホテルが出来ました。
設計は藤本壮介。モンペリエの集合住宅や日本国内の住宅など箱を組み合わせて面白い建築を作っている建築家です。私かなり好きです。
リノベーションホテルというと、クラスカなど、古いホテルの内装をモダンにして快適にしたスタイルが一般化していますが、白井屋ホテルはさらに進めて魔改造の域にまで高めてしまいました。
ご覧ください。この梁を。
今までここには床があったのですが、全て取っ払って吹き抜け空間を作っています。そこにアート作品をぶち込んで、新たな価値を付与しています。
これは面白い!古い建物をどこまで面白くできるか。床を全部取っ払うと吹き抜け空間が出来る。このブレイクスルーだけでも可能性が広がる気がします。
こちらでランチをいただきましたので、次回はその辺を紹介したいと思います。
さらに新しく丘みたいな建物も作ってしまいました。
この小さな小屋を組み合わせた形は藤本壮介の作家性が出ている気がします。
今まで古い建築は昔と同じ機能を継続するか、文化財として保存する流れが多かったと思います。
しかしそれではせっかくの歴史や質感といった価値生かすことが出来ず、結果的に取り壊される事も多かったです。
そこで、大胆に改変して、使い続けるという事例が増えてきています。
例えば田根剛の弘前レンガ美術館も古い建物の最新リノベーション事例ですが、中身を丸ごと交換して、現代美術館にしています。
今後はこうした形で建物を使い続けることが一般化していくのでしょう。
2021年明けました
横浜の初夕日から。
今年はどんな年にしたいでしょうか。ありがたいことに今の状況でも小さな楽しみ(ジムトレ、サウナ、建築など)を見つけて生活ができているので、それほど変わらず、今のペースで健康で過ごせれば、それでいいかなと思っております。それが小さなことかもしれないけれどチャレンジ。
今まで乗ったことのない路線に乗ったり、行ったことのない街に行ったり、そういうことが後ろめたさなく出来るようになることを祈って。
2020 振り返り
今年は個人的にも色々あった年でした。長かったような短かったような、不思議な感覚に襲われている人も多いと思います。多分緊張感のある状態が越年するから年末感がないんでしょうね。
私個人としては仕事も内容としてはかなり変わり(これは結構気に入ってます)、上の子は小学生になり、下の子はスーパー可愛くなり、私はサウナとジムトレにハマり、日々息災で過ごせているのは本当に感謝しかないです。
毎年恒例の今年よかったものをジャンル別に少しだけ。ちなみにカメラはキヤノンのR5、R6シリーズが今までのはなんだったのかと思うくらいすごくよかったです。まだ買って無いですが、もうすぐどっちか買いたいです。レンズで良かったのはシグマのコンパクトラインのやつ。35mm、45mm、65mm。。。どれも欲しいです。なぜRFマウントで出てくれないのか・・・。
・ラジオ部門
「たまむすび」の赤江さんの代打の外山アナ。
4月の緊急事態宣言から6月の解除までの多くの期間、コロナに罹患した赤江さんの代打として、ほぼ毎日出演した外山アナウンサーに今年度のMVPを贈りたい。何が起こるのか不安な中、一番呑気な番組の一番呑気な人がよもや罹患するとは。。。という危機的状況の中、予想を上回る工場長っぷりを発揮してくれた外山さんに和まされた事数知れず。私だけでなく数多くの人たちの在宅のパートナーになってくれた外山アナに心からの感謝を。
・テレビ部門
「NHKスペシャル 龍の巣に挑む」
中国の死ぬほどでかい洞窟の中を初めて探検する企画。最初に入った時は真っ暗の恐怖とだんだんと解き明かされる面白さ。その上で2回目に入った時は死ぬほど照明をもってきて洞窟全部照らしちゃうの最高にかっこよかった。
・映画部門
「Booksmart」
映画「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」30秒予告
これが一番好きでした。Tiktok時代の編集と90年代のヒットソングという組み合わせだけでも面白そうなんですが、これに今時のジェンダーとか女性像とか恋愛とか青春とかてんこ盛り状態。何より見ていて楽し過ぎた。構造としては遂になっているようなNetflixのハーフ・オブ・イットも大好物です。
追記:年末にネットフリックスで配信開始されてました!ゴローっと見るのには最適すぎる映画だと思うので、入っている方は是非どうぞ。私もまた観ます。思い返してもどのキャラクターも最高なんですよね。
・本部門
建築巡礼シリーズ
https://www.amazon.co.jp/dp/4822256529/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_s4C6FbNQHP2EN
日経アーキテクチュアに連載されているシリーズをまとめたもので、いくつも出ているんですが、全て面白い。どうにも建築に関して、建築そのものは大好きなんですが、Casa BRUTUSの切り取り方に一向に馴染めないので、何かいい切り口はないものかと思っていたら、これでした。ヘンテコ建築という視点や礼賛一辺倒、おしゃれなもの、かっこいいものではなく、単純に誰がいつ作って今どうなっているのかが毎回1建築につき写真、イラストと文章合わせて4ページでまとめられています。どうしてその建築が成立したのか想像しながら見て回るのに最適なガイド、だと感じています。
・音楽部門
一番聴いていたのは多分KIRINJIなんですが、その次くらいに聴いていたのが、青山テルマの「おにぎり」。
この曲のせいでおにぎりの消費が明らかに増えてます。。。この歌詞にこの曲。最高です。
・建築部門
今年見た中で一番よかったのはなんだろうか、と思った時、しみじみとよかったのは弘前市民会館です。
これはまだここで紹介していなかったんですが、横浜ともゆかりの深い前川國男の建築です。1964年竣工。同時期の丹下に比べると規模も違い、こじんまりと派手すぎず、お金もそんなにかかりすぎず、コンパクトにいいものを作っている、そんな建築でした。令和の世にあってずーっと大切にされている感じが建築の色々なところからにじみ出ているんですよね。
朽ち果てて寂れた建築や中世から今に伝わるような建築も大好きですが、戦後のコンクリートの公共建築が50年以上も大切に使われているというところに価値を見出していく時代だと思います。
来年はその年に出来た建築で一番よかったのを選びたいですね。
・サウナ部門
9月に営業を終えてしまったサウナトーホーが最高でした。古き良きサウナ屋なれど今新しく出来ているサウナにはないものがたくさん詰まっているサウナ。サ室のコンディション、快適度は金春湯と同じくとてもいい。タオル2枚使いでいつも清潔。勿体無い・・・としか言えないそんなサウナでした。
というわけで早いですが、今年もあと3日です!来年は今年よりもいい年になってくれることを祈りたいですね。
今までの人類の歴史を振り返れば、こういうことは何回も経験してだんだん上手く対応できるようになっていっていると思います。まだ完璧じゃないですが、今より悪い未来ってのは無いので、どのくらい続くのかは分かりませんが、もう少し頑張るしか無いですよね。
ではでは!良いお年を!
山梨文化会館
山梨文化会館 丹下健三 1966
甲府駅前にそびえ立つビルだけど、その名称の持つ公共施設っぽさとは裏腹に山梨日日新聞、山梨放送など山日YBSグループの牙城です。テレビ、ラジオ、新聞とメディア系企業が集まっています。
円柱をベースに直方体が組み合わさって出来ているので、同じ丹下健三の静岡新聞社東京支社を思い起こす方もいるかもしれません。
こちらは規模がより大きく、円柱は16本。1本しかない静岡新聞のなんと16倍である!
装飾もほぼコンクリートだけで仕上げられています。
電通ビルと同じく、コンクリートだけでなんとかしてやろうじゃないっていう意思を凄く感じます。
こんな通気口みたいなモノもキッチリとコンクリートで作り込まれているのが特徴。こうしてみるとこの時期の丹下健三はどの建築にも作家性が強く現れています。
こちら、縦樋なのか、下のは排水ますなのか分からないのですが、こうしたものにまでコンクリート一本で何とかデザインしている力強さを感じます。
このビルは遠くからみると割と普通のビルに見えなくもないのですが、近づいてみると、あ、丹下っぽい!という発見が色んなところで出来る仕組みになっていると思います。
職人さんはさぞ大変だったろうな、という叩きの処理。
こちら、作った後に必要だったら増築減築できる設計でいわゆるメタボリズム建築です。黒川紀章のカプセルタワービルのように残念ながら一度もカプセルの交換が行われていないものと比較するとこちらは実際に2度も増築されているため、うまくいった希有な建築です。
頑丈そうな作りでもありますし、かなり大事にされている建築であることはひしひしと感じられました。
紅葉
日本に帰ってきてもう5年になります。今年は9月に父が亡くなったり色んな事があったけれど、相変わらず元気に過ごせているから有り難い限りです。
さて、毎年秋になると紅葉がみられないかなとそわそわします。紅葉がみられないと秋の良いところが半分くらいしか味わえていないみたいで無性に紅葉を探しに行きたくなるから不思議です。
今年は台風が上陸しなかったからか、葉も落ちず、色も良さそう。去年なんて紅葉を探すのに苦労したから、今年はどうやら当たり年のようです。
コロナで在宅勤務が半々くらいになってからもうすぐ半年。在宅勤務が続いているとどうしても朝晩くらいしか外に出掛けなくなるので、紅葉もみられない。数少なくなった出社日の朝、いつもの通勤路の紅葉を探すのが大きな楽しみとなっています。
ただし気温が高いせいか、例年よりも色づきは遅いです。
こちら、11月16日の朝の写真でした。
通勤路でこうして季節が味わえるのが嬉しいですね。
今週はどのくらい色づいているのか楽しみです。
落ち葉だけみればもうすっかり秋。
伊勢丹バンコクの思い出
1992年から30年近く、バンコクの一等地で営業を続けてきましたが、大きな改装もなく、遂に撤退ということになったようです。(上の写真は2013年頃。赤シャツに焼かれてやっと再開した後だったような)
この伊勢丹バンコクには8年間のタイ・ド田舎生活期間に本当にお世話になりました。
私がタイにいた2007年当時は日本の食料品をある程度の規模で扱う店はそれほど多くなく、こことフジスーパーくらいなもんでした。
バンコク在住の方ならば、色々なお店を開拓できるのでしょうが、こちら、バンコクに上京するなんて数ヶ月に1度。そうした機会に日本の香りを嗅ぐにはこの伊勢丹バンコク店が結局のところ一番だったのです。
特に上層階のスーパー(6階)と紀伊國屋書店(5階)は、無くてはならない存在でした。
紀伊國屋書店は多少割高ではありますが、日本の本屋と何等変わりない品揃えとスピードで雑誌や漫画も含め、毎回お世話になりました。そして赴任先の工場の書庫にはKinokuniyaのバーコードが付いた本がどんどんたまっていっていました。
6階のスーパーには近所のスーパーでは取扱のないものがたくさんあり、コーヒーや緑茶、七味唐辛子なんてのも最初の頃はここで買ったように思います。
タイ国内だけでなく、周辺国や遠く中東の地へ赴任している日本人にとっても、バンコクの伊勢丹は食料基地として大切な存在でした。空港まで冷凍品、冷蔵品を綺麗にパックして送り届けるサービスをしていたのもその象徴でしょう。数ヶ月に1度の休暇でバンコクまで来て、伊勢丹で食品や本を買って、また戻っていく赴任者や家族がとても多かったようです。今でこそKindleなどで日本の本や雑誌はすぐに読むことが出来ますが、その頃はなかったので、貴重な存在でした。
今日は私の写真フォルダにあった中で一番古い2007年の伊勢丹の写真でお別れしたいと思います。
バンコク在住の上司が年に1度、ここの寿司をお土産にしてくれたりしたのも今となっては良い思い出です。この時はサンマを売っていたんですね。
ロイスの生チョコレートも確か500Bくらいで売っていて、何度か買った記憶があります。
これは今でも変わらない気がする牛乳コーナー。初めての伊勢丹で牛乳がペットボトルに入っているのに驚いて撮影したんでしょうね。
ヨックモックもありました。
ここがカップラーメン売り場でした。
考えてみれば赴任する時立ち寄り、帰国する時、お土産(マンゴーとかランとか)を買いに立ち寄っています。私にとってタイの最初と最後を過ごした場所と言っても過言ではないでしょう。
栄枯盛衰、時代の流れを凄く感じますが、きっと私と同じように感謝している日本人は多いはずです。少なくとも私にとっては特別な場所でした。本当に長い間お疲れ様でした。