激闘の東海大学ル・マン24時間友人超ロングインタビュー その2

「ルマンの予選は夜、行われる」



撮影:教授


ここで教授の役割を簡単に解説したいと思う。東海大学チームは車体、エンジン、マネージメントなど担当する部門が分かれている。教授はボディを担当しており、主に車体を削ったり部品を付けたりする。特にカーボンファイバー(炭素繊維材)部品を車体に合わせて作る実作業の比率が高いらしい。わかりやすいところでいうとテールパイプの製造を担当したりしている。まさにカーボンマニアだ。


そんな教授はルマンではドライバーのサポートを担当した。極限のさらに極限で命を張って戦ってくれるドライバーのそばで戦いをサポートする。今回、私もルマンを見ていて思ったが、24時間、休みもあるとはいえ、超高速で走り続けるドライバーは凄い。教授はそんな最も過酷な現場に近いところでルマンを見ている。


さて、ルマン2日目の6月9日はチームにとっては初のオフだった。教授は車体の最終仕上げともいうべきワックスがけやステッカーの貼り直しを行って過ぎていった。


翌10日はルマンにとってお祭り初日のような車検の日。車検はル・マン市内のジャコバン広場で行われる。


Y このジャコバン広場ってのはどんなところなの?
教 ルマン市内にある大きな広場だね。
Y じゃあ中心街みたいな感じ?
教 そうだね。結構大きい。
Y 雰囲気はどんな?
教 やばい。ヨーロッパの人はホント車レース好きなんだな。
Y どういう人が多い?
教 フーリガンみたいなのが多いんだよ!
Y え?!フーリガン?(笑)
教 ヨーロッパ中から車好きな不良が集結みたいな雰囲気。
  もの凄い盛り上がってて町中がお祭り。
  なんか夜とか普通にギャンギャンやってるんだよ!
Y それは街中でも?
教 そうそう。スキール音で眠れないんだよ!でも街がOKっぽい雰囲気なんだよね。
Y どんだけスか・・・じゃあまわり中、頭文字Dみたいな?
教 だねーむしろリアルワイルドスピードだね。アメリカンな。


意外とル・マンの雰囲気は過激のようだ。


Y で、東海大学に対する評判はどうだった?
教 ああ〜凄いうけてたよー
Y マスコミも来てた?
教 うん。学生って事で注目されているみたいだった。
Y ところで教授フランス語は?メルシー?!
教 あー全然身振りで。メルシーは多用したな!とりあえずメルシー。
Y ふむふむ。そして無事に車検を通って、予選ですな。
教 そう。


ジャコバン広場でのお祭りが終わり、ルマンはついに戦闘モードに入る。
木曜、金曜の2日間が予選となる。ルマンの予選は夜7〜9時と10時〜12時を二日間やってタイムの合算で順位が決められる。


日本の7時というとだいぶ暗いイメージがあるけど、ルマンはまだまだ明るい。なので夜7〜9時の予選はノーヘッドライト、10時〜12時がヘッドライト点灯となる。


Y さあ、ついに予選ですな。現場の雰囲気は?
教 やっぱり冷静だよね。こういうところまで来ると冷静になるみたい。
Y おお。淡々と仕事するッていう感じ?
教 いや、むしろてんぱってて盛り上がる余裕とかがない感じかなあ。
  予選突破できるかどうかということが頭にあったから気持ちは重かった。
Y やっぱり2日目のタイムが伸びなかった?
教 雨が降って(自分としても)大変だった。
Y そうだよね。いままでやったことのない初めての経験だらけだもんな。
教 うん。で、出場が決まってみんなで輪になって「やったー」とかやるのかと思ったけど意外とクール。
Y あははは。出ますよ、みたいな空気?
教 そうそう。そこは出れるよね!?みたいな勢いだったな!ほっとしたというか。


予選を走りきり、出場が決定した東海大学チーム。ついにルマン決勝スタート。ここまでは笑ってしゃべれる話だが(いや正直予選までいった時点で相当凄いんだけど)、本当に壮絶で勝負の悔しさがあるのは決勝である。次回に乞うご期待。


24日夜10時からのガイアの夜明け東海大学チームの特集をするそうです。教授によればかなり前から密着されたとのことなので、是非!


Y どんなシーンで出そう?
教 とりあえずボディにヤスリかけているところ・・・
Y あははは!やっぱそれね!(いつもヤスリがけシーンを撮られたらしい)


http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview080624.html