モンブランNo.12とPilot 色彩雫(いろしずく)紺碧


あまりにもネタが貯まっているので、今回は新婚旅行編をお休みして、文房具編。
9月ごろにクローズドノートを読んでからというもの、万年筆熱に冒される毎日。そんなわけで実家に帰ったときに家を捜索してもらうと、ありましたー!やぱり1960年代に学生時代を過ごした母だけある。あの頃はちゃんとした文房具といえば、万年筆。贈り物といえば万年筆。まさに日本の万年筆黄金時代ともいえます。


そんなわけでいくつかの万年筆をインクも抜かずに隠し持っていた母。当然全然使っていないのですんなりと頂いて来ました。じっくりと紹介して行くことにしますか。


その中から今回紹介するのはモンブランのNo.12。1960年代に作られたモンブランは2桁モンブランと言われ、ペン先の柔らかさが今のものと全く異なっていて異次元の書き味が楽しめるため、現在でも人気があるようです。確かにボールペンが普及する前までは公式な筆記具としては万年筆だったため、筆圧を書けないで文字を書ける人が大半だったんですね。それがボールペンが登場して文字を書くのにある程度の筆圧をかけなければいけなくなったため、万年筆もそれに対応するようにペン先をだんだん固くしていったそうです。特にモンブランは。


このペンに入れるのはPilot社が最近出し始めたインクシリーズの色彩雫。青だけで5色も出すという気合いの入りよう。この中の紺碧という色はターコイズに近い色ですが、沖縄ブルーとでもいうべきもっと深い青。ラピスラズリのようで何とも美しい。



こちら色彩雫の紺碧とモンブランのNo.12。



色彩雫のインク瓶はインクをためる部分がペン先の形に絞ってあって一つ一つ手作りとの事。


ペン先は小さく出ていて、この時代に流行った流線型を取り入れた特有のデザインが施されています。親父はダサイといいますが、時代性が色濃く出ていて私は結構好き。


なによりこのペンの書き味は信じられないくらいスムース。全く筆圧をかけないでスイスイスイーッとインクが出てくる。40年以上前のペンがちょっとした掃除と新しいインクを入れるだけで最高の書き味を復活させるというのはなんとも物持ちが良いというか、エコロジーでござる。