昭和60年の瞬間パック 長野市少年科学センター

全国に科学館は数あれど、2017年にここほどブラウン管が現役な科学館も無いはずです。
骨董的な価値すら芽生えている、それが今回ご紹介する長野市少年科学センター。



入り口のかなりカチッとした明朝体に出迎えられて中に入ります。



最初に目には行ってくるのはこちら。リボンちゃん。科学センターも丸ゴシックになってますね。

なんとこの方、スタンプを押してくれます!!本日の来場者数がダダ漏れです。
そして今時珍しい胸の真っ黒なブラウン管!!往時はここにイラッシャイマセ的なメッセージが流れていた事でしょう。


しかし、黒いまま。出迎えロボが故障してます!!
20年後のペッパーくんが既に居ました。



リボンちゃんをやり過ごすと、にんじゃくんもいます。
リボンちゃんと対になっているキャラだと思うんですけど、対になる感じが全く分かりません。
それほど忍者なことはしてくれません、長野ですし、忍者それほど関係ない気がします。



そして、いざ展示室へ。

いきなりブラウン管を使った夢のテレビ電話システム。
(もっと小さくて携帯出来る端末で実現出来ている気もしますが)まさに未来の電話!
これはアガります。


ただ、こちらの電話システム、調子が悪いのか、砂嵐!全く相手側の映像が映りません!!
凄い!故障が多い!さすがにブラウン管壊れたら今易々とは直せないでしょうからね。



そんな若干バカにした感じで展示を見ていると、いきなり京。
このギャップ。京自体はそんなに新しくも無いんですけど、ブラウン管テレビ電話からの京。
時空を越えすぎている気がします。



で、京の隣にはこちらのナショナル製のテレビ局向けのスイッチングシステム。
ヤバくないですか?この自由に時をかける感じ。
絶対いまのテレビ局でこの機械使ってないですからね。賭けても良い。



このテレビを何に使うかというとクロマキー合成の展示に使うんですね。
でもクロマキー合成のBack用のカメラが故障してまして、DVDに流れている映像にしか自分たちが合成されません。
往時はこのように火星に着陸したスペースシャトルという強行風景や、ノイシュバンシュタイン城などと合成が可能だったようです。



その隣りにあるのはこのじゃんけんゲーム。
ありましたよね。こういうグラフィック。94年くらいだと思うんですけど。
なんか、音声でパーとかグーとかいうと認識してくれてじゃんけん出来ます。
一度も認識されませんでしたが。


そんな人向けにグーは石、パーは紙など、コンピューターが認識しやすい言葉に置き換えていう事も可能!!

一度も認識されませんでしたが。




そして科学センターの頭脳がPC6001 mk2 SR。
もはや骨董品。よく動いているな、というレベル。この辺で科学センターがただ者では無い事が分かると思います。
しかもプログラミングが確りと出来ます。意外とこういう展示ってないので、ハマる人は絶対にハマる、そんな展示だと思います。


以前、このことをTwitterに載せたら、理系の仕事人(SEなど)からもの凄い数のリツイートがありまして、きっとこういう展示をきっかけにして、そういう仕事にたどり着かれたんだろうなと胸が熱くなりました。


ちなみにわたし6001世代では無いので全く知らなかったのですが、mk2 SRは6001シリーズの中でも最強スペックだそうです。これもTwitterの理系の仕事人に教えて貰いました。6001とmk2 SRが如何に別物なのか。多分iPhone5SとiPhoneSE位違う、という感じなのでしょう。あ、なんか普通の例えをしてしまいました。



見るからにでたらめに押してますね。悪い子ですね。



トヨタカローラが運転できたり、



陸自のヘリOH-6が操縦できたり。
全てが未だにブラウン管で運用されてます。凄くないですか。物持ちの良さ、No.1!
カール・フェルディナント・ブラウンさんも草葉の陰で喜んでいる事でしょう。
流石教育県長野!!!長野恐るべし。




最後はNEC感が出まくりのこちらのPC。
なんてことのないグラフが全部表示されるまで15秒。
15秒に2017年と1986年、31年の時をかける瞬間が詰まっています。



というわけで、マジに昭和60年をそのまま真空パックしてくれている。
子供には最高に楽しい展示がいっぱいありますし、オトナは懐かしさを感じられるし、もの凄くオススメです。