ファンキーコタ vs イサーン


間違いなく現在のAMラジオの中で最もAMラジオっぽいことを新しい方法でやっているTBSラジオ土曜日のウィークエンドシャッフル。本年度ギャラクシー賞受賞パーソナリティーライムスター宇多丸氏が送るこのプログラム、先週は「It is not absolutely good=ダメ絶対!mix」とかいいながらその昔薬で捕まった人たちの曲をミックスして放送したりと他ではなかなかやっていないアヴァンギャルド感を感じさせてくれてとても楽しい。


さて先週1週間ほど国内出張していた関係でちょっと遅くなってしまったけど、先々週のラジオ内であの伝説的ナードコアの雄、レオパルドンの政所さんとともに話していたインドネシアで流行っているという「ファンキーコタ」というジャンルの曲の紹介がもはや芸になるくらい面白かった。


政所さんによればインドネシアはやたら音楽、踊り好きの国民性で、元々存在していた低所得者向けのダンスミュージックが世界の潮流とは分かれて、インドネシア内で電子音楽と合体しガラパゴス的に進化して「スコスコいうカウベル系のパーカッション、180BPMとやたら早い、いきなり遅くなる、必ずプッププーが入る、やたら刻む、危なくなったらhere we go!的なサンプリングサウンドでごまかす」というような安っぽーーいんだけどアジア民族のハートにガツンと来るスットコドッコイ系ジャンルが形成されてメチャクチャ流行っているというのです。


それが「ファンキーコタ」。
それがコレ。



聴いて驚いたけど非常に初期のレオパルドンのような絶妙なスットコドッコイ感(変な展開、無駄な連打、ファニーな音、格好良さを追求しない)があると思います。それでいてマジに作っているというのがなんともカッコいい!しかも刻み過ぎの旋律はなんか演歌っぽい。このスカスカ具合と情緒に溢れたメロディーはやっぱり日本でも流行るような・・・。それにしても中盤以降のプッププープーが・・・何度も聞いているとはまってしまって・・・面白すぎる。



これも冒頭レオパルドンの「東京ジャングル」に似ている。ゲロッゲロ。これはマイケルジャクソンの「ビリージーン」。確かにビリージーンだけど、現地人が歌っているし全く別物に。しかも原曲より格段にかっこわるく、強引に踊れるようになっているところが凄い。当然のように入るプッププーも最高。曲の速度を子どもみたいに変えるとこもイイ!


もっと詳しくは政所さんのブログにて。
http://ameblo.jp/leopaldon/entry-10323148274.html


というわけでインドネシアのクラブシーンが非常に気になる今日この頃。バリ島のクラブで良く見かけるというDJがスムーズに繋がないとビール瓶が飛んでくる現場を観に行きたいものです。タイにもこういう電子音スットコドッコイ系あるんですけど、ここまで独自進化していないような気がします。


そういえば私の住んでいるサーン地方ではこういう速いビートの効いた曲は流行らないですね〜。発売からだいぶたちますけど現在まで凄まじい人気が続いているのはこちら。これがイサーンの音楽ですな。イサーン語で二日酔いには迎え酒飲まないとダメだー的な歌詞。コレかかると周辺は100%ノリノリになります。出張中車内もコレかかるとみんな歌いだします。すでにイサーン地方人必携のソウルミュージックとなってますね。確かに一度聴くと忘れられないイントロ。



マジメにこのPV見てると、映像と相まってコレも結構キテルような気がしますが...すでにコレ聴くと、ああイサーン居るなあとホッとする楽曲になってしまってます。