JR九州&水戸岡鋭治の鉄道デザイン展inバンコク


バンコクでのJR九州のデザイン展


先日、3月16日〜5月26日までバンコクエンポリアム6階にて開催されている
JR九州水戸岡鋭治の鉄道デザイン展』に行ってきました。


残念ながら写真撮影が禁止になっておりましたので、
まず是非下記のサイトで雰囲気を感じて頂ければと思います。
「JR九州と水戸岡鋭治の鉄道展」がバンコクで始まる!インラック首相も開会式に参列! - ANNGLE


かなり広い会場一杯にグラフィックや座席、ななつ星の客室などが展示されており、
量、質、共に非常に素晴らしい展示会でした。
まさか水戸岡鋭治デザインの展示会がこの規模、このクオリティでバンコク
開かれるとは夢にも思っていなかったので感激です。
おそらく日本で行われていた大鉄道展などからの展示物流用が多いと思いますが、
解説パネルは全てタイ語訳or英訳されており、手間も時間もかかっているのが伝わってきます。


入って驚くのは圧倒的なグラフィックの量と多種多様な展示物。
そして映像ブースの前には水戸岡デザインの各車両の座席が座りながら
映像を見られるように配置されているなど、展示の仕方も手が込んでいます。
こうした展示方法はJR東日本鉄道博物館も学んで欲しいと思うほどです。
この熱の入り方、展示の秀逸さはどこから来るのでしょうか。


■タイ高速鉄道へのアピール


現在タイでは7年後完成を目標とする高速鉄道建設計画が本格化しており、
それに向けた日本側の大きなアピールの場になっているからでしょう。
実際、インラック首相は昨年の日本訪問の際にJR九州の新幹線「800系つばめ」や
「あそボーイ」に試乗しており、興味を持ったようです。
リンク先にもあるとおり、すでにこの展示会も訪れており、アピール効果は抜群のようです。


この展示会、面白いことに日本の鉄道、新幹線デザインではなく、
JR九州および水戸岡デザインに限定した展示会になっております。
日本政府としてもJR九州のデザインは他会社より優れており、
海外に輸出する際の大きなメリットになると考えたのかもしれません。


特に水戸岡鋭治のドーン研究所が車両以外のデザインをも受け持つことで生まれている考え方、
デザインの統一感はこれから高速鉄道を新規導入しようと思うタイでは魅力的に見えるでしょう。
また、新800系の間抜けなフェイスは私の直感ではタイ人含めた東南アジア諸国に大ウケだと思います。
大人の女性がキティ柄のバッグを嬉しそうに持っているように、
こちらの人はカワイイものが大好きなんです。


タイ政府にとってもこの展示会により新幹線の基本的な性能だけではなく、
新幹線を中心とした鉄道そのもののあり方、デザインを考え直すきっかけになったのではないでしょうか。


それに比べてJR東日本のデザインは混迷を極めています。
JR東日本のデザインという展示会はちょっと考えられないことからも状況は深刻です。
E6系がデビューしたタイミングなので次回はJR東日本への提言を行いたいと思います。