日立市かみね動物園

5月に日立のかみね動物園に行ってきました。


かみね動物園、聞いたことありますか?
実は、動物園業界的に今、ノリにのっているのは大牟田とかみね、なんですね。
こう書いちゃうと色んな方からツッコミがありそうですが、少なくともこの2園の勢いがあるということは間違いないと思います。


ここにまだ載せていないのですが、5月の始めに大牟田に行ってきたので、じゃあかみねにも行ってこないとな、というわけです。
あと川端 裕人さんのメルマガでかみねを取り上げ始めていたというのも大きかったですね。


さて、かみね動物園は正式には日立市かみね動物園といって、日立市の神峰という丘にあります。

開園は1957年6月5日。スプートニック1号が打ち上げられた年に出来た動物園ですので、ちょうど今年で60周年。
だいぶ長い歴史を持つ園ですが、地方の大規模では無い園がどうして今、注目を集めているのか。
その謎に迫ってきました。



ゲート。アミューズメントパーク然とした伸びやかなゲートはだいぶ新しい。
あとでも出てきますが、この園、新しいものと古いものがまだらに存在しているのが、特徴でもあります。



動物園はかみね公園という大きな公園の一部になっています。


この公園、遊園地も兼ね備えていて、日立市民の娯楽の殿堂として君臨しているようです。
面白いのは遊園地とレジャーランド、対象年齢の違う遊園地が2つあることですね。これは稀だと思います。



チケット。大人510円です。



こちら園内マップ。
私が動物園を比較動物園するときに必ず対象にするのを3つに絞ると、ゲート、園内マップ、食堂です。
これはどの動物園にも必ずあり、ほぼ同じものがないからです。
この園内マップ、色々と思うところありますが、私が好きなのは「ゾーン」分けされていないということですね。
よくアフリカゾーンやアジアゾーンといった区分けすることが動物園では多いのですが、そういうの一切無し。清々しい!
あれ、そんなに必要かな?と思うので。もちろん大規模じゃないからこそのゾーン分け無し、だともいえます。



はい。何故この2園がノリノリだといえるのか、その一端としては去年のエンリッチメント大賞をこの2園で受賞しているからです。かみねは市民と一緒に作る、というコンセプト、大牟田は展示や福祉上の細かなKUFUでの受賞でした。


エンリッチメントについては、なにそれ、という人が多いと思いますが、簡単にまとめると動物園で動物のためにどんなKUFUをしているか、ということです。
真夏にシロクマに氷をあげる映像を見たことあると思いますが、あれもエンリッチメントの1つ。
ハード的、ソフト的どちらもありますが、とにかく動物のためにKUFUしたこと、これが主だと考えていただいてOKです。



さて、若干いきなりのクライマックスなのですが、かみね動物園の食堂です。
食堂は2つあって、1つはこちらのエレファントカフェ。もう一つはカバさんハウスというカバ展示の前にある食堂。
ここは、象展示を見ながら常陸バーガーなど地元の食材を使った軽食が楽しめることが特徴。



この、かみねバーガー。マジでウマいんです。常陸牛を使ってあるというチート。
侮れないというより卑怯レベル。しかも安い。



こちらのフライドチキンも大きくて美味しい。
日本の動物園の食堂って、なぜか進化から取り残されている場合が多いのです。
学食のような三角トレイを未だに使っていたり(これズーラシア)、特徴が無かったり、高い割に美味しくなかったり。
美術館のレストランはそのレストランに行くことが目的になったりするくらい、良くなった所も多いですから、動物園の食堂も進化して欲しいと心から願います。



そんな中でもここはロケーションがピカイチ。遠くに海が見えて、象を眺めながらバーガーが食べられるという。
若干、距離があるのが残念なところなのですが、めっちゃ楽しいし幸せ。
ドイツ・ハンブルグのハーゲンベック動物園にオランウータンを見ながら食事が出来るカフェがありましたが、
意外とこういう動物見ながら食べるという「非日常」かつ「アガる」食堂ってなかなか無いのです。



メロンソーダにはちゃんと象のシャーベットが付いてきます。こういう演出もとってもいい。
決してお洒落度の高いカフェでは無いのですが、とてもちょうどいい雰囲気の良いカフェだったと思います。


さて、次回は動物展示の紹介をいたします。