ハーゲンベック動物園 エントランス

久々にドイツ振り返り編。やっとここまで来た感があるハーゲンベック動物園特集。


ハーゲンベック動物園は動物よりも動物園の構造に興味があるような人にとっては間違いなく知っている動物園の一つ。1907年に開園した非常に歴史のある動物園で、檻の中の動物を見るといういわゆる見世物小屋方式が一般的な『動物園』だった時代に、池というか堀を作って檻なしで自然に展示させたという意味のある動物園です。もともとは動物商だったカール・ハーゲンベックが作ったもので、商業的にどうすれば人々を驚かせる事が出来るだろうかをよーく考えた結果が新しい展示方式だったということ。後で紹介しますが、人間動物園を行うなど今となっては負の遺産ともいうべき展示も精力的に行なっています。こうした面は現在では動物園とは大分距離を置いているサーカスという興業の延長線に動物園を見ていたからに他ならないのではないかと思います。(ま、いま動物園内で行われるショーはサーカスとも言い切れるものが多いですけど)


もう一つ、この動物園が作って大きな話題となったのがパノラマ展示と呼ばれる展示方法。これは展示動物の種類と構造物の設計、そして見る位置を計算して同じ景色の中に池〜山に至る縦ラインで立体的に何種かの動物を一度に見せてくれる展示方法。個人的には上記の無柵方式よりもこのパノラマ展示こそこの動物園の栄光の歴史だと思っています。


では、行ってみましょう。
いつものように?動物園を紹介するときはエントランスから!



チケット売り場はこんな感じです。よーく見ると昔もっと硬めなフォントだった頃のハーゲンベックという文字がうっすらと見えます。



こちら、お値段。よーく見てください、結構高いですよ。これは商業ベースの動物園だからでしょう。大人16ユーロ。水族館も行くと25ユーロ。



こちらNYCのブロンクスにもあったコインがクルクル回って面白いので寄付したくなっちゃう寄付ボックス。NYCのやつにはどのコインが一番早いか試してみようという悪魔的な囁きが書かれておりましたけど、ここのは無骨にこれのみ。しかも日曜大工で作りましたというような手作り感があります。



で、こちらがエントランス。至って普通と考えていいようなエントランス。エントランスは動物園で最も慎重にその動物園の伝えるメッセージを押し出して作って欲しい部分です。正直、このエントランスからは中に何があるのか、どんなメッセージが有るのか、受け取ることが出来ませんでした。むしろ隠しているようにさえ感じられてテンションががくんと下がります。でも、これ実は門がもう一つあって、そちらが昔の入り口なんですね。今では中門として使われてます。ということで仕方なく現在の門を使っていると見るのがいいのでしょう。残念だけど。



チケットはこちら。チケットは動物園から渡される数少ないあとに残る物なので薄い紙にオフセット印刷ではない物にして欲しいなあ。


さて、入ってから最初に目に入ってくるのは、象です。この象展示はとてもGood。コレだと思える展示というのが大型の動物園に最低一つはあるとおもうんですけど、それがここでした。


この続きは次回で。