リーフで行く発電所 原発編



巨大建築物や複雑構造物が好きな理由はその偉大さにあると思います。原発について私が抱いていたイメージはやはりそれと同じ。あれだけのモノで水力何個分もの電気を作れる偉大さ、それを作った日本への畏敬の念。それが福島の事故で覆されてしまったのが情けない。




私の祖父はタービン屋として原発のタービンでの作業も経験し、放射線管理手帳も持っていました。そんな祖父は晩年ときおりこういっていました「原発は仕方なく必要だ。だがあれは危ない」と。そんな言葉を聞いていたこともあって個人的には事故がどこかで起きるとは思っていました。祖父は今回の事故を見ることなくあの世へ旅立って行きましたが、それが日本であるとは思いたくなかったでしょう。



元々今回のバカ旅は昨今流行っているパワースポット巡りにあやかり、本当のパワースポットであるパワープラントに行ってパワーを吸収する=充電するという企画でした。



それが福島の事故で充電することよりも電気自動車とパワープラントが一緒に写っている写真を撮ろうということになりました。



電気がないと走れない電気自動車というのはそれ自体はまだまだ普及していないにもかかわらず電気の必要性という意味においてはこれ以上依存しきった存在もないでしょう。



若狭湾には高浜、大飯、敦賀、美浜、もんじゅ、ふげんあわせて14基の原子炉があります。これだけ集まっているのは世界でもここだけ。今回はこの中で最も集中している敦賀半島へ。



まずは敦賀半島の北東に位置する敦賀原発へ。道中すでにいわきナンバーのマークXなどが走っており否が応でもいろいろなことを考えてしまいます。



敦賀原発のPR施設である敦賀原子力館では発電所を望む展望台があるのですが現在発電所方向へ向けての撮影は禁止されています。これがかなり不思議。



ここでの空間線量は0.19μシーベルト。以前ならこの数値もそれほど一般的ではありませんでしたが今ではどのくらいの数値なのがわかってしまうというのが切ないです。



上記のように施設の中から撮ることができないので少し離れたところから。美しい入り江の中に建っています。



続いて美浜原発。リーフにとっては自分を動かしてくれる元に来たことになります。



こちらは1970年から運転が続く、今現在日本で一番古い原発。そしておそらく人が住んでいる地区に日本で一番近い原発原発に渡る橋の袂には小さな集落があり、漁港があり、小学校があります。



美浜原発を過ぎるともんじゅ。この2つはとても近所にあります。



もんじゅ原発技術の中では未だ成功していない高速増殖炉と呼ばれる最新型。事故を起こして以来、運転は行われていませんが、リーフという二酸化炭素を出さない自動車との2ショットを撮って、この後どの道を進めばいいのか、考えなければいけないと感じました。