2011 ベスト映画編


激動した年。間違いなく自分の人生の中であの年は色々あったと回想するであろう年。2011。
ただ、同じように激動の年だった1995年に感じた不安、居所の無さはない。それは自分が大人になっているからなのか、本質的にあの年と違うのかは分からない。それは良い事ともいえる。原発は収束に向けてとにかく応援するだけしかないということも大きい。収束作業についても色々と言われているけれど自分のスタンスはそこしかない。富岡のWEBカメラでいつも多くの車両が第一原発に向かっているのを見ると凄く頼もしく思えてサリン事件で感じた人間の闇は存在しない。


お願いします。


それしかないからかなあ。


そんな年に観た今年公開された映画でベストを。といってもいつも通り旧作中心に見ており(ま、タイにいる関係上仕方ないですが)新作は下記の13本だけにとどまっております。沖縄で毎週1本以上見に行ってた頃が懐かしく、またあの生活がしたい・・・。


今年はタイで塔の上のラプンツェルGANTZRio、FAST5、ジョニーイングリッシュ2、トランスフォーマー3、Battle of L.A.ロサンゼルス決戦)、
日本でモテキ、スーパー8、
DVD、iTunesでは今年公開されたものではソーシャルネットワーク英国王のスピーチブラックスワンX−MEN First Generation、
あたりです。


この中でいうとGANTZ、Battle of L.A.(ロサンゼルス決戦)とトランスフォーマー3以外は印象に残ったものばかりです。残念ながらGANTZはせっかくタイで日本映画を見たのに怒りしかわいてこないという映画でした。大仏が殺戮するというシュートな設定(原作通りなんですが)は仏教国タイではどんな反応が?と興味深かったですが、映画自体が微妙な出来で微妙な反応が全てを物語っておりました。



そんな中、今年の一番良かったのはRio。これ、日本では公開されたのかされなかったのかすら分からないくらい小さな扱いなのですが、凄く丁寧に作られた鳥が主人公のアニメーション映画です。色彩、音楽、ストーリー、声優どれをとっても一流で、3D演出もきちんとここぞというところでサービスしてくれますし、とにかくオープニングのダンスシーンが素晴らしい。やっとDVDが発売されたようなのでこれはオススメです。


個人的に好きだったのはなんと言ってもモテキ。これは以前ここに書いた記事を読んでいただきたいと思いますが、まさに2011年の映画です。今年見ないと古いし、去年までに見てても理解できなかったかもしれません。そんな時事映画でもありますが、今の日本に必要な要素がたくさん詰まった大好き、特別に好きな映画。間違いなくBlu-rayで買うことでしょう。


ベスト3D演出は塔の上のラプンツェルのランタンシーンです。あそこはあれ以上の美しさのランタン撮影は行われないだろうというほど、完成度の高いものでした。ま、物理原則を若干無視してますが。


ベストダイアローグはソーシャルネットワーク。聞いていて面白いテンポの良いダイアローグが最高でした。そしてこの映画のカチカチカチっとした絵作りと奇妙な音楽は何度見ても気持ちいいですね。ストーリーは現実とはだいぶ違うのかもしれませんが、天才系のナードがリア充へのコンプレックスから天下を取る目的は女で、それが結局・・・だったという何とももの悲しさ漂う後味の切なさは絶品でした。普通のナードは天下取れないと考えるとなおさら切ない。
そしてビール瓶を投げるシーンで全く相手のことを考えずに二回投げるのがとてもうまい演出で感心しきり。ジャスティン・ティンバーレイクナップスター社社長の無国籍料理屋での振る舞いはあれを見るだけに何回か再生し直したほど好き。


次は音楽、動画編。